2015年12月11日金曜日

一目惚れと青い花




       それで去年ミッテンヴァルトへ行ったりバンベルクに赴い(て
      ビールを飲んだ)たりした記事をアップしました。
      もちろんミュンヘン中の楽器屋さんも回りました。




       でも実は最初からこういうのがいい、というモデルがあった。





       お高い買い物だけど右も左もわからない。どんなのがいいんでしょうね、
      先生?と尋ねた時、たまたま門下生のアンナちゃん(本名)がそばにいた。





       『それがね、アンナがつい最近、すごいいいのを買ったんだ。
       新品だよ。ちょっといいかな、アンナ。』




        先生はアンナちゃんのチェロを借りて幾つかのフレーズを
       演奏してくださった。






                 じーん。惚れた。




        『ね、いいでしょ?これは昔の同僚で音楽家としてすごく
        尊敬しているチェリストがいるんだけど、その彼のチェロが
        モダンなタイプなのにものすごく音がいいから誰の作品なのか
        訊いたんだ。そしたらミュンヘンの職人さんのだっていうんで
        そこに連絡して買ったんだよ。』





                  一目惚れだった。




         人間でいうとこれは「道ならぬ恋」に当たるのか?他人の
        恋人に惚れちゃったわけだから。いや、違うな。
        なんていうか憧れの雛形を見た夢の中のハインリッヒ・フォン・
        オフターデインゲン(ノヴァーリス「青い花」の主人公。
        夢の中で見た花を求めて旅に出る)に近いかもしれない。




         そう、綾ちゃんはチェロの中に「恋」を見つけて旅に出ようと
        していたんだ。





             

綾ちゃん、もしかしたらドイツ文学全作品中で
一番好きな作品かもしれない。
ロマン主義の最頂点



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