2014年3月22日土曜日

男と男の物語 四




      今、改めて思い返すとあの頃うちの事務所には
     9人のスタッフがいた。
     管理職は支店長以下2人のマネージャー。現地職員として
     男が4人、女性が5人、この9人のうちドイツ人は2人
     (ミヒャエルとゲンちゃんだ)。2人ともそのテのヒトだった。




      若かりし綾ちゃんはそれまで○モだのオ○マだのという人には
     お話やメデイアで聞き知ったりしたことがあるだけで
     実物を目の当たりにしたことはなかったので、いや〜、
     ドイツの人ってすごいな、オープンなんだな、とかびっくらこく
     日々の連続だった訳です。






      それに比べるとミヒャエルと綾ちゃんと同期で入社した
     日本人男性社員のTさんは、なんていうか軽〜い感じの人で
     いかにも女好きのオーラを出しまくってる人だった。
     綾ちゃんが入社してすぐの頃、一番最初に「一緒にごはんに行かない?」って
     誘われたのが彼だ。当時住居が決まるまでの間支店長宅に
     お世話になっていた綾ちゃんは、支店長夫人からわざわざ




       『Tさんには気を付けなさい。誘われても2人だけで
       出かけたりしないほうがいいわ。』


     なあんて釘を刺されたりしていたほどだったのだ。



     まっ、そういう人もいるかもね、なんて軽く受け流していた。




      そうこうするうち綾ちゃんは無事、自分のアパートを契約、
     晴れてフランクフルトでの一人暮らしをスタートさせる訳だが
     偶然の導きと言うべきかひょんなことからあるとき綾ちゃんは
     このTさんのプライバシーをかいま見ることになるのだった。 




          


レーマー広場
フランクフルトって皆さんどんなイメージの街でしょう?



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